変調
「你」という漢字は「nǐ」、「好」という漢字は「hǎo」とピンインでは表します。両方とも第三声です。 それでは第三声が連続する「你好」はどのように発音するのでしょうか。 普通に発音すると「nǐhǎo」となり、発音時に声の調子が上がり下がりしすごく発音しにくいことが分かるでしょう。 そこで第三声が連続する場合、最初の第三声は第二声に変化させて発音します。 このように特定の声調が続く場合、声調に変化が起こります。
◆第三声 + 第一声 → 半三声 + 第一声
◆第三声 + 第二声 → 半三声 + 第二声
◆第三声 + 第三声 → 第二声 + 第三声
◆第三声 + 第四声 → 半三声 + 第四声
◆第三声 + 軽声 → 半三声 + 軽声
半三声とは第三声の前半部分を指します。また「一」と「不」も声調が変化します。
◆一(第一声)+ 第一声 → 一(第四声)+ 第一声
◆一(第一声)+ 第二声 → 一(第四声)+ 第二声
◆一(第一声)+ 第三声 → 一(第四声)+ 第三声
◆一(第一声)+ 第四声 → 一(第二声)+ 第四声
◆不(第四声)+ 第一声 → 不(第二声)+ 第一声
◆不(第四声)+ 第二声 → 不(第二声)+ 第二声
◆不(第四声)+ 第三声 → 不(第二声)+ 第三声
◆不(第四声)+ 第四声 → 不(第二声)+ 第四声
◆不(第四声)+ 軽声 → 不(第二声)+ 軽声
儿化(アル化)
動詞の後ろに「er」が付いて動詞が名詞化したり、名詞に「er」が付き名詞本来の意味に「少し」という意味が備わることがあります。 このような変化を儿化(アル化)と言います。儿化する単語は特に決まっておらず、全てあげると限がありません。 「儿」はピンインで表すと「er」で、舌を巻くようにして「アル」と発音します。
普通話でも北方ではこの儿化は用いられますが南方や台湾ではほとんど用いられません。 「少し」という意味の単語「一点儿(yìdiǎnr)」は台湾では「一点点(yìdiǎndiǎn)」と言います。 上海や南京でも儿化はほとんど聞くことはありません。